小説 「家政婦のポタ」前編
ハチュキーとチバケンは親の顔も知らないし名前もわかりませんでした。
でもふたりは自分たちは兄弟だと信じていました。
ある雨の日、マルキーとシベリーというシベリアンハスキーの♂と♀がコナロカイにやって来ました。
ハチュキー「えっ!!もしかしてパパとママ!?」
ハチュキーは勝手に思い込み走っていきました。
ハチュキー「ボクの名前わかる!?」
マルキーとシベリーは焦りましたがポタさんが魔法でこっそり名前を教えました。
ハチュキー「チバケンどうしたの?」
チバケンは泣きながら言いました。「ずっと信じてたのに・・・兄弟だって信じてたのに・・・ハチュキーには家族がいるんだね!ボクはひとりぼっちだよ!!」
ハチュキー「待ってよ!もし兄弟じゃ無かったとしてもボクらは兄弟と変わらない仲だよ!」
チバケン「ボクだって信じていたかったよ!!でもこのふたりがキミの親だよ!!ボクに家族がいない・・・
自分に家族がひとりでもいるってスゴく嬉しいことだったのに!」
ハチュキー「でも、ボクはチバケンは兄弟だと思ってるから・・・」
チバケンは後ろを向いて泣きながら行ってしまいました。
ハチュキーはどうすればいいのかわかりませんでした。
その後、ポタさんとニョロリンふたりで話していました。
ポタさん「チバケンさんの気持ち私にもわかります!でも、ハチュキーさんもあの哀しみを味わうことになりますけど・・・」
ニョロリン「えっ!!どういうこと?ポタさん」
ポタ「あなたにもいずれ、わかると思います!!」
(ハチュキーたちの場面)
マルキー「ハチュキー、いっておかなきゃならないことがあるんだ!!」
ハチュキー「何?」
シベリー「本当はね・・・」
つづく